よくあるご質問
菊壽堂見学会の小学生による筆の質問 Q & A |
Q1 | 筆は一日に何本造っていますか? |
A1 |
作り方により数が違います。 一度にたくさん造れる「ぼん混ぜ」で一人一日の生産量は、50~150本で、高級品を造る「ねり混ぜ」では、 20~50本です。 |
Q2 | 筆の毛は何から出来ているのですか? |
A2 |
動物の毛とナイロンの毛があります。 動物の毛では、羊・馬・狸・鹿・イタチ・猫など。 変わったもので鳥・木・草など、あらゆるもので筆が造られています。 |
Q3 | なぜ、糊をつけてあるのですか? |
A3 | 毛をのばす為、保存状態と見た目を良くする為です。 |
Q4 | 筆を造りにくい毛は何ですか? |
A4 |
筆は毛先がとがっていなければ使えませんので、先の無い毛、曲がっている毛、すれた毛、わた毛は 使えません。イタチ、狸、猫など、毛の型が凸凹したものは技術がなければ造りにくい毛です。 |
Q5 | 筆は何種類ありますか? |
A5 |
大きさによる分け方で、小さい筆から数えますと点付筆・面相筆・細筆・小筆・中筆・大筆・特大筆 とあります。 他に毛の種類による分け方、そして水墨画とか絵画用など、用途別に分けていくと数えきれない数 になりますが、弊社では書道用、絵画用と合わせて2000種類位になります。 |
Q6 | 1本の筆に毛は何本使われていますか? |
A6 | 羊毛の中筆、直径7.8mmの筆で約3000本ありました。 |
Q7 | 値段が安い筆と高い筆ではどこが違いますか? |
A7 | 値段が高い筆ほど良い材料を使いますし、職人もより練度の高い人が造ります。 |
Q8 | 川尻は、なぜ筆造りが盛んになったのですか? |
A8 |
川尻の筆造りは嘉永三年(1850年)江戸時代の末期よりと言い伝えられています。 当時、産業は農業と漁業で貧しく、農業も半期は遊びだったので仕事が欲しかった所、菊谷三蔵が 筆造りを呼びかけ、上野八重吉が造り初め町内に広まりました。 |
Q9 | 筆造りはどこが盛んですか? |
A9 |
中国・台湾・日本です。 日本では、広島県の熊野・川尻・愛知県の豊橋と奈良が、筆の四大生産地となっています。 ちなみに、広島県で日本の筆の90%が造られています。 |
Q10 | 筆は機械で造っているのですか? |
A10 | 筆は手造りですが、部分的に機械を使う事もあります。 |
Q11 | 筆造りの仕事はどの様に分かれていますか? |
A11 | 穂を造る人、軸を造る人、組み立てる人、仕上げをする人、検査をする人に分かれます。 |
Q12 | 毛はどこから仕入れているのですか? |
A12 |
世界中から仕入れていますが、主に中国(イタチ、テン、羊、馬、狸など)、北米(馬など) 日本(鹿、狸、むささび、猫など)です。 |
Q13 | 墨をよく含む毛は何ですか? |
A13 | 柔らかい毛ほどよく含みます。特に羊毛の毛が一番です。 |
Q14 | 一番高い筆は何ですか? |
A14 |
オスの羊毛の首の回りに細光鋒と言う毛がとれます。この細光鋒の一番長い15cm~20cmの細微な 毛だけを10年間位かけて集め、出来た筆で200万~300万円します。 |
Q15 | 筆造りはむずかしいですか? |
A15 |
簡単ではありませんが経験を重ねると出来るようになります。個人により異なりますが、職人としては 約10年で一人前になると言われています。 |
Q16 |
筆はなぜあんな形になったのですか? |
A16 |
刷毛は面を塗るのに便利に出来ていますし、筆は線を引くのに便利に出来ています。 特に太い所と細い所の使い分けが楽に出来るよう工夫された結果、この形になったものと思われます。 |
Q17 |
筆を造るのに失敗したらどうするの? |
A17 |
失敗しないように少しづつ形を造っていき、次第に数を増やしていくやり方で行います。 |
Q18 |
筆の軸はなんで竹で出来ているの? |
A18 |
軸の部分は竹が多いですが、材料としては竹、木、水牛、プラスチック、セルロイド、鉄、変わったもの では陶器などもあります。 竹はどこにでもあり安価で、内が空洞になっているので軽く扱いやすかったのでしょう。 |
Q19 |
どんな筆がよく書けますか? |
A19 |
普通に考えると高い筆ほど良く書けると思いますが、羊毛筆などでは高い筆ほど柔らかくなり、使い なれないと自由に動きません。 要は、自分の書きたい線が引き易い筆と言うのが良く書ける筆と言う事になりますので自分の手に 合う筆を早く見つける事がかんじんです。 |