川尻筆ができるまで
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毛筆の種類によって、それぞれ必要な毛筆の原料を選毛します。 | |
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選毛にもみがらを焼いた灰をまぶします。火のしをあてて鹿皮に巻き、もみます。 毛の素性をなおし油を抜きとる作業で、墨ふくみを良くするためです。 |
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毛もみした毛を、原毛ごとに合わせて金クシでとき、綿毛をとり除きます。少量ずつ指先 で抜きとり、毛先を積み重ねて毛揃えしていきます。 |
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羊毛やいたちの高級原料は高級な筆に、そうでない原料はそれなりに普及品の筆にと、使用目的に応じて毛組みをします。 | |
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命毛（穂先の毛）、喉毛、腹毛・腰毛をそれぞれの寸法の毛に切り揃えします。作業効率を上げるため機械による寸切りも行われています。 | |
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寸切りしたそれぞれの原毛を薄くのばして、何度もまぜあわせます。現在では機械による方法も行われています。そして逆毛・すれ毛をとり薄糊をつけます。 | |
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練りまぜた毛の適量をとり、芯立筒に入れて太さを規格に合わせます。芯立筒は通常”コマ”といいます。出来ばえを指先の感触で点検し、乾燥させます。 | |
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化粧毛は主として芯の原毛より上質の毛を、芯の織りまぜとほぼ同じ行程をたどったもので薄くのばし乾いた芯にくるっと巻きつけ、乾燥させます。 | |
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乾燥したら、穂首の根元を麻糸で締めます。毛崩れを防ぐため焼ごてをあて、少し焼いてから素早く締めます。これで穂首が完成です。 | |
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”繰り込み”ともいって、一定の長さの軸を回転させながら小刀で穂首をはめる部分の肉を削りとります。そして、穂首を接着剤ですみやかにくっつけます。 | |
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糊を毛の部分に十分含ませてクシでとき、糸を穂首に巻きつけまわしながら型を整えます。 | |
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三角刃で、軸をまわしながら、大体運筆順の反対方向をたどって彫刻します。 | |
